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有限会社 ウィンテック 山下信幸氏 × シナジー・スペース 鈴木 博

「我社のお客様は誰か?」

  • 有限会社 ウィンテック 代表取締役会長 山下 信幸(やました のぶゆき)
  • 研  修:SEE89期 2008年6月26日 〜 2009年6月13日
2008年8月インタビュー/聞き手:シナジー・スペース 鈴木博
有限会社ウィンテック 山下信幸会長

愛知県で電気自動システムの設計施工会社 有限会社ウィンテックを経営。自分の役割を「社員が楽しく働ける環境創り」におく山下信幸会長(通称 山ちゃん)。SEE期間中の大きな転機を次のように語ってくれました。

我社のお客様は誰か?

鈴木:「お客様満足」を創りだすために、SEEでは、「我社のお客様は誰か?」という問いかけを大事にしていますが、その考え方がウィンテックの大きな転機になったとお聞きしました。どんなことがありましたか?

山下:創業したとき、とにかく仕事がほしくて、どんな仕事でもとっていました。お客様の中には無理難題や理不尽なことを押し付ける会社もあって、それが仕事だと言われ続けました。2年間くらいやってからですかね、それはなんだか違うよな…と思いはじめました。生存から仕事をしていたんですね。今思いかえしてみると、ただ言いなりの主体性のない会社だったと思います。

鈴木:当時は会社の軸みたいなのがなかったということですか?

山下:そうだと思います。社員はただぼくを信じてついてきてくれました。いくら徹夜してもお金にならないことがあった。それでも信じてついてくれた。当時は、機械屋さんが先に作業に入って、私たち電気屋は最後の作業でした。納期は絶対です。機械屋さんの工事が遅れれば電気屋のせいにされていました。だから徹夜してでも作業をしなければならなかったのです。そこに私たちの主張はありませんでした。

鈴木:それからどうしたのですか?

山下:自分たちは主張しますって宣言したんです。その時面白い会社だ!と言ってくれたお客様が今の主要なお客様になっています。ぼくらは納期に間に合うように工夫しお客様に提案します。ありがたいことにお客様もその結果に向けて努力してくださる。お客様との一体感が生じてきたんです。「あなたのところに迷惑かけちゃいけないからね」と言っていただいたときは涙が出ました。パートナーとして、人として扱ってくれたんですよね。

鈴木:そこから「お客様は誰か?」を考えるようになったのですね?

山下:そうですね。それからそうゆうお客様と取引していこう決めたんです。

実は売上の6割を占めていたお客様がいましたが、仕事のためなら全てを犠牲にしてでもやれという姿勢のお客様でした。仕事をいただいても、人を人として扱ってくれていない。社員が疲弊していくのが分かるんです。取引を止めますと断りました。

鈴木:それは大きな決断でしたね。

山下:はい。今の社長は本当に心配していました。3ヶ月くらいはほとんど仕事がありませんでした。だけど、捨てる神あれば、拾う神と言いますね。先にお話したようなお客様からの仕事が少しずつ増えていきました。そういう会社はまた、どんどん新しいことを展開していく。ぼくらはそれに乗っていったんです。その頃からですかね、会社の雰囲気が明るくなり、みんな楽しそうな表情をするようになりました。

鈴木:「お客様はだれか?」を明確にすることが、社員のモチベーションをあげ、利益にも繋がってくるということですね。

山下:そうですね。その年は仕事がなかった期間があったので、500万円くらい赤字になりました。次の年は、赤字分と900万円くらい負債を加味しても数百万円の利益が出ました。その年に社長を交代しました。社長を交代して翌年、経常利益で2000万円でました。社員6人でよくできたなと思いますね。何よりも社員が楽しく仕事に取り組んでくれていることが嬉しいです。

インタビュー風景2
  • 「我社のお客様は誰か?」
  • 話し手(左)
  •  有限会社 ウィンテック 山下 信幸氏
  • 聞き手(右)
  •  シナジー・スペース 鈴木 博